CKD(慢性腎臓病)が進行して腎臓の働きがだんだん悪くなって、健康なときの10分の1くらいしか働かなくなると、息が切れたり、むくみのほか、さまざまな症状(図)があらわれます。これが「尿毒症」と言われる状態の入り口で、放っておけば生命に関わる一大事です。
腎臓の働きが悪くなったせいで、本来なら体の外に捨てられるはずだった老廃物などが体の中にたまってしまいます。尿毒症は、これらの物質が腎臓をはじめ体のあちこちで悪さをするために起こると考えられています。尿毒症を引き起こす物質は、まとめて「尿毒症毒素」と呼ばれています。
尿毒症毒素には、塩(ナトリウム)やカリウム、水など「え? これが毒なの」と思うような日常的なものから、聞き慣れない難しい物質までいろいろありますが、蛋白質が尿毒症毒素の主な原料となります。